「Dr. Jekyll and Mr. Hyde」:働く場所も遊ぶ場所も一つに

Teodora PanayotovaとMax Baklayanが描く、新たなオフィススペースの可能性

ソフィアに新たに設けられたTavexの本社。それはただのオフィスではなく、社員一人ひとりが誇りを持てる場所、そしてインスピレーションを得るための空間としてデザインされた。その目的は、現代の課題に対して創造性と独自の思考で挑むことができる、モダンで果敢な社員たちを表現することだった。

「仕事と遊び、しかし二つを混ぜてはならない」という原則のもと、Tavexの新しい本社はユニークな職場として設計された。入口を通ると、黒い大理石で装飾された6メートルのアイランドバー/キッチン、高い天井、ペルシャの絨毯、常緑植物が訪問者を迎え入れる。右手には、高いガラスの壁で囲まれたミーティングルームが二つ並んでいる。バルコニーフロアにはオフィスやミーティングルーム、トレーニング施設が設けられ、ガラスの壁とカスタムライトが必要な隔たりを作り出す。

このオフィスは、協力と共生を促す知的で包括的な空間として設計された。カスタムの作業時間ライトなどのディテールが、周囲の環境の一部でありながらも自己を隔離することを可能にする。工業的なミニマリズムのデザイン、磨かれたコンクリート、大理石の模倣、OSBパネル、金属製のレール、ペルシャの絨毯が日常からの脱却を生み出す。夜7時になると、ネオンライトや低い吊り下げ電球、図書館を照らすLEDライトが独特のイベント会場へと変貌させる。

オフィスの面積は490平方メートルで、二つのレベルに分かれている。上部には二つのバルコニーがある。12の部屋はすべて高品質の家具とオーダーメイドのレールライトが設置されている。これらの部屋には、12人用のカスタムウォールナットテーブルと最先端のマルチメディアを備えた大会議室、フル装備のミーティングルーム3つ、オフィス8つが含まれる。さらに、トレーニングゾーンと大きな共有エリア、カスタムキッチン、巨大なバー、リラクゼーションゾーンも設けられている。

このオフィスは、ビジネスパートナーに対して信頼と安定感を伝える一方で、社員の日常を和らげる「仕事」の側面と、夜になると現れる「遊び」の側面を兼ね備えている。仕事の「外」で社員同士が絆を深め、一日の終わりに質の高い時間を過ごすことができる場所だ。

このプロジェクトは2020年2月に始まり、同年7月に完成した。オフィススペースはブルガリアのソフィアに位置している。デザイン思考法を用いて、全ての社員を収容し、彼らの必要性を満たし、空間全体の開放感を保ちつつ、二重性を持たせるという主要な問題を解決した。社員たちの日常のルーチンを学び、彼らのニーズを理解することで、明確な計画が生まれた。境界を破るインテリアが誕生し、アイデアの自由な流れを促進した。

このデザインは、2022年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でゴールデンを受賞した。ゴールデンA'デザイン賞は、デザイナーの才能と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、技術を推進し、特異な優れた性質で世界に大きな影響を与える、驚くべき、優れた、トレンドセッティングな創作に授与される。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Teodora Panayotova and Max Baklayan
画像クレジット: Aleksandar Novoselski - photographer
プロジェクトチームのメンバー: Designer: Teodora Panayotova Designer: Max Baklayan
プロジェクト名: Dr. Jekyll and Mr. Hyde
プロジェクトのクライアント: TAVEX


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